夢があるって素敵だよね
詩/ 森下 かほる
夢は一握りの幻
零れ落ちる砂 儚いもの
そんな風に決め付けて
夢見ることを諦めて
楽だけど 虚しいよ
夢や希望は力をくれる
きらきら光る煌きを心にくれる
幻だっていい
零れゆく砂でも
儚いからこそ大切
絶望と可能性の狭間で揺れる夢も
ただそっと心に見る夢も
大きな夢も小さな夢も
夢があるって素敵だよね
6月の優しい星月夜が
猫の額ほどの庭を
明るく照らし出し
撒く水が柔らかな
放物線を描く
水は
紫陽花の額を湿らせ
カラーの白さを際立たせ ジャスミンの豊饒な香りを辺りに撒き散らす
枇杷の樹を濡らし
夏みかんの葉を洗い
置物の鶏を濡らす
こんな小さな庭にも
宇宙を見つける
ああ 風の響き
ああ 水の囁き
振り向けばいつでもあなたがいて
挫けそうな時は抱いてくれた
それなのに私はまだここにいる
小さな悪口に泣いている
いつからここに
たちどまってしまったのだろう?
ああ耳を澄ませば
そう 遠くで聞こえる
あの声は私を励ましていた
自分を信じて決して負けるなと
だからどんな失敗も受け止めよう
自分をごまかさずに生きよう
そして帰ろう
優しかったあの頃に
きつね子たぬきさんは詩やエッセイ、ポエトリ―・ソーディング(朗読とピアノのセッション)
などの演奏活動を行っていらっしゃいます。
■ きつね子たぬきさん
■森下かほるさんプロフィール
1968年7月30日生まれ
2001年3月に「詩とメルヘン」と出逢う。
2002年12月詩集「優しさを胸に抱きしめて」を出版
現在の詩の活動としては「Raspberry jam」という雑貨屋さんの
オリジナルポストカードの詩を書かせて頂いています。
皆様、ご投稿ありがとうございました。
次回7月は、かほるさんより頂いた詩「またこの花が咲くように・・・」に
イラストを付けさせて頂いて紹介致します。
詩のページは7月8日に更新します。
6月の庭に
8月の詩に水無月さんの詩にイラストを付けさせて頂きます。
今から楽しみです。
■渡辺陽子さんプロフィール
(水無月ようこさん)
「詩とメルヘン」「詩とファンタジー」では方言詩・詩を投稿、掲載さている。
2008年8月「アンパンマンミュ−ジアム・花展」に「花のとなり」が入選。
「花の画集」に掲載されてる。
風を鳴らして
唄うのが
ぺんペン草
緑のハートを
増やしているのは
なずなだと
ひとつの花に
ふたつの な・ま・え
なにも知らずに
咲く花が
振り向いて
くれるように
両方の名で呼びかける
詩/きつね子たぬき
絵/米納 睦子
・生まれ 戦後の10月 ・職業 固いです ・特技 サッカー
・資格 税金面 ・出身 関西で今も ・好きな詩人 立原道造
海は広くて途方に暮れるけど
南風が吹き続けてくれるなら
太陽が沈んでも
星が流れても
この船は決して止まらない
目指すはあの島
ほら 輝く水平線
(産経新聞「朝の詩」掲載)
POEM
■Takara Bako さんプロフィール
6月の詩
詩/ 渡辺 陽子
0ver the Sea
花